このページでは、首都圏でほぼ通年発売されている、
在来線用の回数券タイプの割引きっぷをいくつか紹介しています。
商品ラインアップは主に「高速バスなどと競合する都市間移動」用と
「ふだん乗る電車にプラスαでちょっとぜいたく」用に分かれているといえますが、
後者のきっぷは都市間移動にも応用がききます。
なお、名称に★印のあるものは、4/27〜5/6、8/11〜20、
12/28〜1/6は使用できません。
〔あずさ〕〔かいじ〕の普通車指定席を利用できる回数券で、
中央線の都市間移動に便利な割引きっぷです。
中央高速バスとの激しい競争にさらされているため、
割引率は非常に高くなっています。
たとえば、東京〜松本間の普通車指定席利用で比較すると、
大人片道が通常6710円、学割でも5930円のところ、
この「あずさ回数券」利用なら4500円。
特急料金がタダではないかと思うほどの割引です。
ちなみに、
同区間の高速バスは一般的な〔あずさ〕より若干(20分程度)所要時間が短いものの、
往復で利用すると、片道あたりの運賃は3000円を切っています。
鉄道の定時性を加味しても、価格競争力は4500円程度ということなのでしょう。
このように学割利用よりも十分安いため、利用価値は非常に高く、
大人3人以上での往復にはぜひ活用したいきっぷです。
近距離特急〔かいじ〕の自由席を利用できる回数券です。
「料金回数券」なので特急料金分しか含まれておらず、
乗車券は別に購入する必要があります。
回数券ですが近距離のものはまったく割引がなく、
前もって4枚ぶんを買っておけるという利便性だけが売り物ですから、
ひんぱんに利用するのでなければわざわざ買う意味はありません。
いっぽう、新宿から大月や甲府までだと多少は割引もあるので、
2人で往復する際などには利用価値があります。
いずれにしろ割引は「多少」ですから、
前述の「あずさ回数券」を利用できる状況なら、
そちらを利用したほうがいいでしょう。たとえば新宿・甲府間で比較すると、
通常の運賃・料金が普通車指定席(通常期)で4020円、
自由席で3510円のところ、「あずさ回数券」で普通車指定席利用だと1枚あたり2800円、
「かいじ料金回数券」と普通乗車券を併用すると1回あたり3210円となり、
指定がとれるうえに〔あずさ〕にも乗れる「あずさ回数券」のほうが安くつきます。
〔スーパーひたち〕〔フレッシュひたち〕の普通車指定席を利用できる、
回数券タイプの割引きっぷです。
ねだんはそこそこ安いのですが、
同じ区間には「ひたち往復きっぷ」というものがあり、
1枚あたりのねだんはこのきっぷとほぼ同じです。
また、「往復」のほうは通年有効ですが、
「回数券」のほうはGW、お盆、年末年始に使えません。
〔フレッシュひたち〕に乗車できる回数特急券です。
〔スーパーひたち〕には乗れません。
乗車券は含まれていないので、別途用意する必要があります。
普通乗車券のほか、定期券や普通回数券、周遊きっぷなどと併用できます。
自由席用は1枚でこども2人までの利用ができます。
たとえば東京から水戸までの自由席利用だと、通常は大人片道3510円、
学割3060円ですが、この回数券なら普通乗車券との併用で大人2910円、学割2460円。
割引率はかなり高いといえるでしょう。
指定席用も安いので(1枚あたりの差額は400円程度)、使いでがあります。
前述の「ひたち回数券」の1枚あたりのねだんよりも安くなっていますので、
〔フレッシュひたち〕利用時にはこちらを使いましょう。
(ちなみに「ひたち回数券」上野・水戸間の1枚あたりのねだんは3450円です。)
「フレッシュひたち特急料金回数券」と同様のきっぷです。
特急の普通車に乗車できます。
このきっぷは指定席用が特に安くなっています。
たとえば東京から千倉、安房鴨川、銚子では、1回あたり780円も安くつきます。
通常の自由席のねだんより安く指定席が利用できるのです。
利用制限期間もないので、夏休みの海水浴などにも使えます。
また、自由席用は50kmまで1枚500円(これは通常料金と同額)、
100kmまで700円という安さ。
普通列車のグリーン車よりも安くて速いので、こちらも近距離で使いでがあります。