レシートとの出会いは5歳ぐらいであるように記憶しています。
そのころのらくがき帳を見ると、レシートが貼ってあります。
これは母が家計簿に貼っているのをまねてやったものと思いますが、
このころから「事務好き」という妙な趣味があったのかもしれません。
たしか夏休みだったと思いますが、銀行員だった父方の祖父の家へ遊びに行くと、
仕事の関係か、計算の経過がプリントアウトされるという電卓がありました。
私が狂喜したのはいうまでもなく、
祖父に頼んで仕事の「手伝い」をさせてもらいました。
たし算を数十回やるというような単純な作業だったと思いますが、
自分でレシート状のものを作れるということは画期的で、
しばらく興奮が冷めなかったのを覚えています。
この「自分でレシート状のものを作りたい」という願望は、 「自分で書いたものを活字のように印刷したい」という願望へとつながり、 ワープロ、パソコンへとつながっていったように思います。 現在、コンピュータを毎日のように扱っているのも、 ひとえにこの「レシート趣味」のたまものかもしれません。
そんな「レシート人生」の中で一番刺激的だったのが POS 導入でした。 最近ではどのスーパーでも POS があたりまえですが、出始めのころは当然、 珍しかったのです。500円玉の登場とともに、 私の小学生時代に起こったエポックメーキングなできごとといえましょう。:-) (そろそろ、「物心ついたときにはすでに500円硬貨があった」 という大学生も登場するんだろうな…)
私が初めて POS に触れた?のは灘神戸生活協同組合(現コープこうべ)
浜甲子園店でした。最寄りのコープ武庫川店がまだ非 POS の時代に、
わりと大きな店舗である浜甲子園店にまず入ったのです。
バーコードを読みとらせれば価格を打ち込む必要がない、
というのにも感心しましたが、何より、
商品名がレシートに記載されるというのにいたく感動したものでした。
浜甲子園店にはたまにしか行きませんでしたが、そのたび、
レジでの精算、そしてレシートの受け取りを心待ちにしたものです。
それからしばらくして、武庫川店にも POS が導入されました。
このときの感激もまた相当なものでした。
当時はまだバーコードつきでない商品も多く、そういったものには、
店側で独自の「バーコード付き値札」を貼り付けていたものです。
今ではたいていの商品にもとからバーコードが印刷されており、
それを利用していますが。
それから数年は「バーコードラッシュ」で、
いろいろなものにはじめからバーコードが入るようになりましたが、その中でも、
学校で使う、いわゆる「学習帳」にバーコードが入ったときには「ついに…」
と思ったものです。(でもたしか同時に値上げもされたんだよな>K東ノート)
中学生のころ、夏休みの自由研究(ナショナルの開発した、
バーコードによるビデオ予約システムの解析というテーマ)の一節で、
「さすがにえんぴつ1本1本にバーコードが印刷される日はこないだろう」
と書いたものですが、現在、文房具屋に行くと、あるんですね、
1本1本にバーコードのシールが貼ってある鉛筆。びっくりしました。
コープ武庫川店のレジはその後(少なくとも)2度取り替えられ、 今では硬貨のお釣りが自動で出てくるという最新の機械になっています。 さすがにここまでは想像がつきませんでした。
最近、またレシートには敏感になりました。家計簿をつける関係上、
レシートは極力保管しておきたいのです(家計簿をつけるまで)。
元来のレシート好きも手伝って、
コンビニエンスストアでジュースを1本買ったときなど、
まずレシートをくれないような状況下であっても「レシートください!」
と言ってもらってくるような生活をしています。