この文書は本来、世の中の現状について解説するために公開しているものであり、
常に現状に追随することが期待されます。
しかし実際には、最後の更新(ページ末尾に記載)から相当な年月が経過しており、
記載内容は現状に追随していません。
また、この文書を今後更新する予定はありません。
したがって、この文書は本来の目的を達成していません。
最終更新当時の世の中の様子を伝えるという、
本来とは異なる目的で公開を続けているものです。
以上の点を理解のうえ、お読みください。
2000系は、量産車としては日本初のチョッパ制御車7001形と、 7001形と同一の車体を持つ抵抗制御車7801形7840F〜を改造して作られた、6両固定編成の車両です。
7001形の特徴は、前述のとおり、 量産車としては日本初のチョッパ制御であることでした。 力行専用で制動には用いられなかったのですが (7001形は電気ブレーキを持ちませんでした)、 梅田〜三宮ノンストップ25分をなしとげた大型特急車3011形、 未曾有の加速度を誇るジェットカー5001形に続き、 「技術の阪神」を世にアピールするに十分な車両でした。
しかし、それから約20年が経過、
姿を変えながら一世を風靡したチョッパ制御はすでに主流ではなく、よりすぐれた
VVVF インバータ制御が世を席巻するようになっていました。
最初期のチョッパ制御器を搭載した7001形は、
車内の会話を許さないほどのすさまじい騒音と、
コスト削減のために電気ブレーキを省略したことで、
しだいにやっかい者扱いされるようになっていきました。
そこで、7001形とその付属編成7801形(7840F〜)の制御器を界磁添加励磁制御方式にし、
電力回生ブレーキを装備して、
6両固定編成とする改造を順次施工することになりました。
こうして登場したのが2000系です。1990年に第1編成が登場、最終的には、
7001形の全車(36両)と7801形12両を改造して8編成ができました。
7001形・7801形→2000系の基本改造パターンは以下のとおりです。
図形部分に画像ファイルを用いています。 代替文字列を設定することが困難だったため、テキストのみで表示できる図を別に用意しました。 画像の表示されない環境の方は適宜ご利用ください。
パンタグラフの位置は保存、T車だった7940を電装して、
4M2Tの2000系が構成されています。7840の運転台は撤去されていますが、
その面影は窓配置によく現れています。
第6編成までは上記と同じパターンです。第n編成の改造パターンは、
上記車番すべてに2(n−1)を加算すれば得られます。
ところが第7・8編成はひとすじなわではいきません。第6編成までは、
4両編成の7001形1本に対して2両編成の7801形が1本対応して製造されていたのですが、
ここで7801形が尽きてしまい、あとには7001形3本12両が残されたのです。
12両ですから6両×2編成を組成するのに過不足はありませんが、
これまでと同じ手法は使えないことになります。
この2編成の改造は以下のように行われました。7017Fを2+2でばらして使い、
7013F、7015F各4両に挿入したかっこうです。
パンタグラフの位置は第1〜6編成と一致しています。
さらに第7編成については運転台撤去位置まで一致しています。
第8編成では運転台撤去位置が2016の梅田方となっていて、他とは異なります。
第7・8編成については、
改造元である7001形の第7編成以降が3連アルミユニット窓を採用していたため、
第6編成以前とは異なったサイドビューとなっています。
この2000系は、残念ながら震災の被害が最も大きかった車種でもあります。車内に
LED の案内装置がない、
貫通扉の窓にワイパーがないなど試作車的な要素を持っていた2201Fが全車両廃車となったほか、
写真の2213Fも、編成の大半が廃車となりました(2013のみ、
2215Fに組み込まれて現存しています;代わりに2015が廃車となりました)。
これら12両の代替は9000系の新造で行われました。
もともとはスカートをはいていなかった2000系ですが、 震災前後にスカート取り付けが行われはじめ、 最近では全編成にスカートがつきました。 最初は違和感がありましたが、慣れるとそれはそれでなかなかいいものです。 上記の2213Fのように、 スカートを装備する前に廃車となってしまった編成もあるのですが…