6月29日に東京駅に申し込んだ最長片道きっぷ。 そのときの約束では「1週間ほどでできあがります」とのことだった。 で、ちょうど7日目となる今日、乗車券ができたらしい、との連絡を受けた。 こんなにかんたんに発券されていいのか?と半信半疑ながらも、 申し込み時よりさらに多くのギャラリーを引き連れ、東京駅へと向かった。
 9時40分、自宅にて。
大学へ出発しようと思っていたところに1本の電話がかかってきた。
特に心当たりはないので、きっとしょーもない電話だろうと思い、
「ぼくいないよ〜」
と、いつもの無視を決め込んだ。相手も留守番電話と分かった時点で切ったので、
たいした用ではなかったのだろう、とこのときには思った。
 さて、大学に登校してみると研究室の友人からメールが届いていた。
曰く、「JRの統計局から電話があり、
きっぷができあがったとのことでした」。トウケイキョク?と一瞬考えたが、
すぐに「トウキョウエキ」のことだろうと察しがついた。
そうだとすると、最長片道きっぷができあがったのだろう。
しかも、単に「できました」と言われたのだから、何のトラブルもなかったのだろう。
正直言って「えっ、ほんとに?」と思ったが、とにかくできたというのだから、
行かねばならないだろう。
 これを聞いて、
さっき家にかかってきた電話は東京駅からのものだった可能性が高いな、と思い、
ちょっと後悔。やはり居留守はいけません。
 さて、いつ取りにいくか。
先週と同様、木曜午後のひまな時間帯を利用して取りにいけばいいかとも思ったが、
できたとなると一刻も早く引き取りたくなるのが人情だ。
幸い、今日の午後は疋田くんといっしょに研究室で実験なので、
その足で東京駅に向かえばいいや、ということになった。
 で、「さすがに当日の昼に知らせてもだれも来ないだろう」と思いつつ、
メーリングリストに「今日の夕方に引き取ってきます」と書いたら、
仙田さんから「ぜひ見にいきたいのですが」というメールをもらった。
それならば、と疋田くんと相談して計画を定め、18時にみどりの窓口に集合、
ということになった。
 17時30分過ぎに実験を切り上げ、17時40分の千代田線で大手町へ。
地下通路を延々歩くと、みどりの窓口に着いたところでちょうど18時になった。
さっきメールをもらった仙田さんらしき人を見つける前に、
細野さんらしき人影が見えた。
しかも細野さんはさらにだれかと話していたような…。
 で、集まってみると、総勢6名であることが判明。
私と疋田くん、仙田さん、細野さんのほかに集まっていたのは久野さんと一柳さん。
総勢6名、この前以上ににぎやかな面々が、帰宅ラッシュの東京駅に集結。
 一般のクレジットカードで買いたいのだが、
ひとまず一般カードの使えない窓口に並ぶ。
出張で東京に出てきた人たちが名古屋、大阪方面に帰るのか、みどりの窓口は大混雑。
東京駅は売り場が豊富なんだから、
こんなところで並ばずにもっと別のところを選べばいいのに、
とぶつぶつ言いながら順番を待った。
 窓口がたしか6つほど開いていたので、
列の長さのわりにはすぐに順番が来て、窓口へ。ここで唐突に
「7月29日出発の…」
と告げると、駅員さんは手慣れたようすでマルス端末に「7月29日」と入力。
あ、そういう意味じゃないんだな。
「7月29日出発の乗車券を頼んでいた葛西と申しますが…」
「指定券ですか?」
「いや、乗車券だけです。」
 たしかに、乗車券をその場で引き取らない人など、一般には皆無だろう。
 ← 一同注目
 ← 一同注目
 駅員さんはいったん奥に引っ込んだが、すぐに何事かは分かったらしく、
「今から乗車券を作りますので、しばらく待ってください」
と応対。今から書くんじゃ相当時間がかかるんじゃないの? 
すべて用意し終わったから電話をよこしたんじゃないの?と一瞬は思ったが、
1枚の乗車券に経路を書ききれないことは明らかで、別紙がついているはずだから、
主に記入に時間のかかるその別紙のほうはすでにできあがっていて、
乗車券本体をこれから作るという意味なのだろう。
申込金も何も払っていないので、
一種の有価証券である乗車券を軽々しく発券してはいけないということか。
 列を外れて待っていると、学割証を提出しろというので、提出。
そのときに
「一般カードで精算するんですよね?」
と聞かれたので、そうだと答えたら、返答は
「じゃあそこの10番窓口に並んで待っていてください。」
 ふつうの窓口も大混雑の今、10番窓口が混んでいないはずがない。
15人ほどが並ぶ10番窓口の行列の最後尾につくことになった。
こんなことなら、もっと早く10番窓口に案内してほしかった。
 ← 10番窓口の行列
 ← 10番窓口の行列10番窓口の進みは遅く、時刻は19時を回った。 最初から起算してほぼ1時間も行列に並んでいることになる。一般カードにしても、 単に普通乗車券や指定券を買うだけなら旅行会社なりJRの旅行部門なりへ回れば解決するのに、 なんでこの窓口にこだわるかね、と文句たらたら。 たしかに定期券(それも高額のグリーン定期)を買っていく人はけっこういたが。
 そして順番が回ってきた。
乗車券を引き取りに来た旨を告げると、すぐにそれは出てきた。
あらかじめ手元に用意してあったようだ。
 乗車券の現物を見せてもらう前にクレジットカードから代金を引き落とされそうになったので、
「いくら、ですか?」
と聞いてみた。
ここで予想どおりの金額ならば、乗車券は正しくできている可能性が高いし、
かりに誤っていても別紙の訂正だけで済む。
 駅員さんは乗車券の券面を確認して答えた。
「75090円です。」
 そう、この数字! 
計画中に何度となく見た75090という数字が、駅員さんの口から出た。
これでおそらくだいじょうぶだろうと思い、カードを預けた。
 ← 回答「YES」
 ← 回答「YES」駅員さんはマルス端末に「乗車券 1枚 75090円」と入力し、引き落とし。 審査もめでたく通り、横長の指定券と同じ体裁の「ご利用票」が印字された。 サインをして、予想どおり別紙つきの乗車券を手にした。
乗車券がすんなり出たというので、窓口のわきに6人が集まり、まずは記念撮影。 10番窓口に続く長い列に並ぶ人たちの好奇の目をものともせず、 1枚、2枚と撮影した。
 ← きっぷを囲んで
 ← きっぷを囲んでその後、自然な成り行きで「壮行会」をやろうということになった。 久野さんは用事があるとのことでここで別れたが、 残る5人は意気揚々と八重洲の地下街へ。 とあるとんかつ屋にて乾杯ののち、しばし歓談。21時半ごろ散会となった。
 ← 乾杯
 ← 乾杯え、かんじんのきっぷについてほとんど言及がない? それは次回のお楽しみです。
 今回も、写真は疋田くんに撮ってもらいました。ありがとうございました。
 また、お忙しいところ集まってくださった4人の方々にも感謝いたします。