この文書は本来、世の中の現状について解説するために公開しているものであり、
常に現状に追随することが期待されます。
しかし実際には、最後の更新(ページ末尾に記載)から相当な年月が経過しており、
記載内容は現状に追随していません。
また、この文書を今後更新する予定はありません。
したがって、この文書は本来の目的を達成していません。
最終更新当時の世の中の様子を伝えるという、
本来とは異なる目的で公開を続けているものです。
以上の点を理解のうえ、お読みください。
〔ムーンライトながら〕に限らず、JRの指定券は、
乗車する列車が始発駅を発車する日の1カ月前、朝10時から発売となります。
ですから、もし乗車日の1カ月前に予定が決定しているなら、
発売開始と同時に、前述の座席指定券を買いましょう。
ピーク時には発売開始から数分で売り切れてしまうこともあります。
といっても、10時といえばもうお日さまも高く昇っており、
仕事や学校はとうに始まっています。
そんな時刻に駅に出かけるのは無理だ、という人も多いでしょう。
そんなときには以下のような手段が考えられます。
「事前受付」「早目受付」を実施しているかどうかは場所や時期にもよります。 「事前受付」は主に旅行会社がやっているようですが、 すべての会社、すべての支店がやっているとは限りません。 また、「早目受付」は駅が中心ですが、繁忙期のみ実施する駅もあります。
一つ注意しておきたいのは、下りの定期〔ムーンライトながら〕の場合、
座席指定券が豊橋までしか買えないことです(豊橋から先は全車自由席です)。
ですから、たとえば「東京→名古屋」「東京→大垣」などという指定券は買えず、
予約システムの端末に「東京→名古屋」「東京→大垣」と入力すると、
「入力が誤っている」という回答が出ます。
窓口の人がこのことを知っていれば、
入力時に「東京→豊橋」に修正してくれるでしょうが、
機転の利く人、知識のある人ばかりとは限りません。
無用な混乱を避けるため、
定期便は豊橋より先まで乗るときも豊橋までで申し込みましょう。
座席指定券は、当然、発売開始と同時に入手するのがベストですが、
実際には1カ月前に予定が決まることは多くありません。
いざ思い立って、買おうとしたら満席…そんなこともざらです。
しかし、〔ムーンライトながら〕の座席指定券の売りかたは若干特殊ですし、
臨時便もあるので、隠れた売れ残りがあることも少なくありません。
つまり、満席と言われても、
まだ隠れた売れ残りがあるかもしれないのです。
そこで、すべての可能性を探る「売れ残り入手法」をここでご紹介しましょう。
2007年3月以前、
定期〔ながら〕では「下りが小田原から」「上りが熱海から」一部自由席となっていたため、
「下りは小田原まで」「上りは熱海まで」という買い方をすると指定がとりやすい、
という事象があり、かなり有名でした。
しかし、2007年3月以降は「一部自由席」という扱いがなくなったので、
わざと途中駅まで買っても意味がありません。
「東京→小田原」の指定券を買ったら、券面どおり、
小田原で座席から追い出されます。
最も基本的なのはこれ。
2003年夏から臨時便〔ムーンライトながら91・92号〕も全車指定になったので、
定期便が売り切れなら、迷わず臨時便を当たってみましょう。
ただ、臨時便の運転期間は限られていて、
青春18きっぷの利用期間中でも走らないことがあるので、
乗車日によってはこの手は使えません。
これ以下で述べるのは定期便の「隠れた売れ残り」入手法です。 臨時便は以下のようなややこしい売りかたをしていないので、 満席と言われたらほんとうに満席です。
定期の〔ムーンライトながら〕に使用されている電車(373系)には、
一部車両の端に「セミコンパートメント」と呼ばれる区画があります。
4人で利用することを前提としたつくりですが、1人単位できっぷが買えます。
予約システムの上では、
このセミコンパートメントは通常の席と別列車の扱いになっています。
実際、この区画の座席指定券を買うと、
列車名は「ムンライトながら(コ)」となります。
ですから、列車名「ムーンライトながら」で調べて満席でも、
「ムンライトながら(コ)」には空席があるかもしれないのです。
ですから、万策尽きたと思ったら、
「セミコンパートメントは残っていませんか?」と聞いてみてください。
知名度が低いので、ひょっとすると空席が2ケタ残っているかもしれません。
また最近は、
一部の指定席券売機でも「ムンライトながら(コ)」の予約ができるようになっていて、
普通席の空席状況を見ると、すぐ下に「(コ)」の空席状況も表示されます。
もともと4人用の座席として設計されているので、4人グループで旅行するときは、 最初からこのセミコンパートメントを希望するのも手です。 大きなテーブルがあって、ちょっとお得な気分かも。
ただ、寝るにはちょっと条件の悪い席でもあります。 まず、シートはリクライニングしません。 また、台車の上にあたるので、走行音がまともに聞こえるほか、比較的揺れます。 さらに、長時間の停車中には外気の影響も受けます。 だからこそ、最後まで売れ残っているのかもしれません。
さて、まだまだ座席に余裕があることが分かったら、
ちょっと高度な「場所の指定」を試してみましょう。
JRの座席予約システムでは、
乗客が希望する座席の番号を指定することができます。
条件のいい座席の番号が分かっていれば、そこを選んで買えるのです。
座席指定には少し手間がかかるので、窓口の空いている時間帯にどうぞ。 駅によっては、指定席券売機でも席番を指定して買えます。
下りの定期便は、名古屋で7〜9号車が切り離されます。
名古屋より先、岐阜・大垣方面まで乗り通す場合でも、
指定券は上述のとおり「豊橋まで」のものを購入するので、
「名古屋より先まで乗る」ということが予約システムに伝わらず、
結果として7〜9号車を割り当てられる可能性があります。
豊橋からは全車自由席なので、
豊橋・名古屋間のどこかで1〜6号車に乗り移ればいいのですが、
眠い時間帯に起きて移動するのは面倒ですし、移動後は座れないかもしれません。
このため、定期便で名古屋より西へ行く場合は、
1〜6号車を指定するのがよいでしょう。
なお、臨時便や上り列車に関しては途中駅での切り離しはありません。
定期便の場合、3、6、9号車は避けましょう。
3、6、9号車はモーターあり、その他の車両はモーターなしです。
臨時便の場合、1、10号車がモーターなし、その他はモーターありです。
また、車両の端よりは車両の真ん中のほうが、揺れが少なく、
デッキからも遠いので快適です。車両の端だと人の出入りで落ち着きません。
だいたいどの車両も、一般の座席は15列程度ですので、
8番前後の席を買っておくと真ん中にあたります。
ちなみに窓側がA・D席、通路側がB・C席です。
気になる人は対向列車が気になるようですが、下りならA席、 上りならD席に座れば見えません(臨時便の一部を除く)。 マニアなあなたはこの逆ですね。:-)
臨時便では10号車がおすすめです。
臨時便に使われる車両はなぜか10号車だけ少しグレードが高く、
シートの前後間隔が若干広くなっています。
ただ、言われなければ気がつかないかもしれません。
逆に、できれば避けたいのが2・3号車。
臨時便は2本の編成が交互に(1日おきに)やってくるのですが、
そのうち1本の編成の2・3号車だけ座席のグレードが低いのです。
これも、事情を知らない人は気付かないレベルではありますが、
余裕があれば別の車両を指定するといいでしょう。